ユーザーマニュアル

Clockworker

4系統のClock Out、アナログクロック入力、USB MIDI、TRS MIDIを備えたEurorack向けマスタークロック/同期モジュールです。

対応ファームウェア
v1.0.0
マニュアル
Rev. 1.0
Clockworkerフロントパネル
Clockworker

Clockworkerについて

Clockworkerのクロックソース、出力、主要機能の概要です。

Clockworkerは内部テンポで動作するほか、外部アナログクロック、USB MIDI Clock、TRS MIDI Clockに同期できます。選択したタイミングをClock Out A〜Dと、有効にしたMIDI出力へ送ります。

  • 個別に設定できる4系統のClock Out
  • 30.0〜250.0 BPMの内部テンポ
  • 出力ごとの分周、極性、トランスポート設定
  • Clock In、Action In、USB MIDI、TRS MIDI

安全上の注意

設置、接続、操作を始める前に、以下の注意事項を確認してください。

各部の名称

フロントパネルの端子、ディスプレイ、ダイヤル、各ボタンを確認します。

クロックアウト

Clock Out A〜Dは、それぞれ独立してクロック出力またはトランスポート出力に設定できます。

クロック入力/アクション入力

Clock Inは外部アナログクロックを受けます。Action InはPLAY、STOP、PLAY-STOP、RESETを実行するトリガー入力です。

USBポート

USBポートはUSB 2.0 Type-Cです。USB MIDIとファームウェア更新に使用します。

TRS MIDI IN/OUT

TRS MIDI IN/OUTは、MIDI Clockとトランスポートメッセージを扱います。

ファンクションボタン:SOURCE/CONFIG/PORTS

SOURCE

SOURCEを選択します。

CONFIG

本体、入力、MIDI出力、ファームウェア更新の設定を開きます。

PORTS

Clock Out A〜Dの設定を開きます。押すたびに次のポートへ移動します。

ディスプレイ

TEMPO画面にはBPM、選択中のソース、RUN/STOP状態、A〜D出力の概要を表示します。SOURCE、PORTS、SWING、CONFIGでは、現在変更している設定を表示します。

ダイヤル

ダイヤルの機能は、表示中の画面によって変わります。PORTSでは、押しながら回すとClock Out A〜Dを選択します。

コントロールボタン:PLAY/STOP/TAP

PLAY

内部クロックを開始するか、選択した外部ソースの待機状態にします。

STOP

トランスポートを停止し、出力をアイドル状態へ戻します。

TAP

一定の間隔で押して内部テンポを設定します。

クイックスタート

内部クロック、外部クロック、MIDI Clockを使い始めるための基本手順です。

内部クロックで動かす

  1. ケースの電源を切った状態で、Clock Out Aを受け側モジュールのClock Inへ接続します。
  2. ケースの電源を入れ、TEMPO画面がSTOP状態で表示されることを確認します。
  3. SOURCEを押し、ダイヤルでINTERNALを選び、もう一度SOURCEを押して確定します。
  4. TEMPO画面でダイヤルを回してBPMを設定します。
  5. PLAYを押します。

外部アナログクロックへ同期する

  1. 外部クロック源を停止し、Clock OutをClockworkerのClock Inへ接続します。
  2. CONFIGでINPUT CLOCK PPQNとINPUT CLOCK POLARITYを送信元に合わせます。
  3. SOURCEでEXT CLOCKを選択します。
  4. PLAYを押して待機状態にしてから、外部クロック源を再生します。

MIDI Clockを送る

  1. SOURCEをINTERNALにします。
  2. CONFIGでUSB MIDI OUTまたはTRS MIDI OUTをONにします。
  3. 受け側機器を外部MIDI Clockへ同期する設定にします。
  4. PLAYを押すとStartとMIDI Clockを送信し、STOPを押すとStopを送信します。

基本操作

各操作画面におけるディスプレイ表示とダイヤル操作を説明します。

画面ごとの操作

TEMPO

回す
BPMを1単位で変更
押す
SWING画面を開く
押しながら回す
BPMを0.1単位で微調整

SWING

回す
SWING量を50〜75%に設定
押す
TEMPO画面へ戻る

50%はストレートです。SWINGは内部クロックにだけ適用されます。

SOURCE

回す
クロックソースを選択
押す
決定してTEMPO画面へ戻る

PORTS

回す
出力内容を選択
押す
出力極性を反転
押しながら回す
Clock Out A〜Dを選択

CONFIG

回す
設定項目を選択
押す
表示中の値を変更

機能

クロックソース、出力ポート、本体動作、保存設定を項目ごとに説明します。

SOURCE

Clockworkerを動作させるタイミングソースを選択します。

ソースを選ぶ

SOURCEを押し、ダイヤルでソースを選び、もう一度SOURCEを押して確定します。ソースを切り替えるとトランスポートは停止します。

アイコン表示動作
INTERNALClockworker自身のBPMで動作
EXT CLOCKアナログClock Inへ同期
TRS MIDITRS MIDI Clockへ同期
USB MIDIUSB MIDI Clockへ同期

STOP後は、外部クロックだけでは再開しません。もう一度PLAYを押して、選択した外部ソースの待機状態にしてください。

PORTS

Clock Out A〜Dの値と極性を個別に設定します。

Clock Out A〜Dを設定する

PORTSを押すとClock Out Aの設定を開きます。PORTSをもう一度押すか、ダイヤルを押しながら回してA、B、C、Dを選択します。ダイヤルを回して出力内容を選び、押してRISE/FALL極性を切り替えます。

タイプ用途
ANALOG
1
2
4
x1/x2/x4の基本クロック
SYNC
6 PPQN
12 PPQN
24 PPQN
48 PPQN
高解像度の同期クロック
TRANSPORT
RUN
START
STOP
RESET
トランスポートゲート/イベントパルス
POLARITY
RISE
FALL
RISEはアイドルLOW、FALLはアイドルHIGH

CONFIG

表示、MIDI出力、入力、ファームウェア更新に関する設定を行います。

CONFIGを押して設定を開閉します。ダイヤルを回して項目を選び、押して表示中の値を変更します。

アイコン項目内容
SLEEPON / OFFOLEDスクリーンセーバー
USB MIDI OUTON / OFFUSB MIDI Clock/トランスポート出力
TRS MIDI OUTON / OFFTRS MIDI Clock/トランスポート出力
INPUT CLOCK PPQN1 / 2 / 4 / 6 / 12 / 24 / 48Clock Inの分解能
INPUT CLOCK POLARITYRISE / FALLClock Inで使うエッジ
INPUT ACTIONPLAY / STOP / PLAY-STOP / RESETAction Inの機能
INPUT ACTION POLARITYRISE / FALLAction Inで使うエッジ
UPDATE確定ファームウェア更新モードへ移行

設定の保存

保存される設定と、設定が書き込まれるタイミングを説明します。

内部BPM、SWING、SOURCE、出力設定、MIDI出力設定、入力設定、Action In、SLEEPを保存します。タイミングを保護するため、トランスポート動作中は設定を書き込みません。STOPを押し、数秒待ってからケースの電源を切ってください。

ファームウェア更新

UPDATEモードを使用し、UF2ファイルからClockworkerを更新します。

  1. トランスポートを停止し、データ通信対応のUSB-Cケーブルでコンピューターへ接続します。
  2. CONFIGでUPDATEを選び、ダイヤルで確定します。
  3. UF2ドライブが表示されたら、正しいClockworkerの.uf2ファイルをコピーします。
  4. Clockworkerが再起動するまで待ちます。コピー中はUSBを抜かないでください。

仕様

表示、タイミング、クロック、MIDIに関する主要仕様の一覧です。

表示128 × 32 OLED
内部テンポ30.0–250.0 BPM
内部分解能96 PPQN
クロックソースINTERNAL / EXT CLOCK / TRS MIDI / USB MIDI
Clock In1 / 2 / 4 / 6 / 12 / 24 / 48 PPQN, RISE / FALL
Clock Out A〜DANALOG: 1 / 2 / 4, SYNC: 6 / 12 / 24 / 48 PPQN, TRANSPORT: RUN / START / STOP / RESET
出力極性RISE / FALL
MIDI Clock24 PPQN, F8 / FA / FB / FC
MIDI接続USB MIDI/TRS MIDI IN/OUT

トラブルシューティング

クロック、同期、MIDI、USBが期待どおり動作しない場合の確認項目です。

クロックが出ない

  • トランスポートが動作中で、正しいSOURCEが選ばれているか確認します。
  • 使用するポートがTRANSPORTではなく、ANALOGまたはSYNCになっているか確認します。
  • 反応しない場合は、出力極性をもう一方へ切り替えます。

外部同期のテンポが合わない

  • INPUT CLOCK PPQNを送信元のクロックレートに合わせます。
  • 反応しない場合は、INPUT CLOCK POLARITYをもう一方へ切り替えます。
  • ちょうど2倍、半分、4分の1のテンポになる場合は、PPQN不一致を確認します。

USB/TRS MIDIが開始しない

  • 接続に合ったUSB MIDIまたはTRS MIDI SOURCEを選択します。
  • 送信側がTiming Clockに加えてStartまたはContinueを送っているか確認します。
  • MIDI IN/OUTの方向とTRS MIDIケーブルの結線方式を確認します。

USBを認識しない

  • 充電専用ではなく、データ通信対応のUSB-Cケーブルを使います。
  • 別のUSBポート、またはハブを使わない接続を試します。
  • 更新モードでは通常のMIDIデバイスではなく、UF2ドライブとして表示されます。

FAQ

クロックおよび同期動作に関する、よくある質問への回答です。

Clock Outから音は出ますか

いいえ。Clock Outは音声ではなく、タイミングパルスまたはトランスポートゲートを出力します。

MIDIノートで開始できますか

できません。ClockworkerはクロックとトランスポートにMIDIリアルタイムメッセージを使います。

Clock Inだけで自動開始しますか

STOP後は自動開始しません。PLAYを押して外部ソースを待機状態にしてから、クロックパルスを入力してください。

SWINGは外部同期にも効きますか

効きません。SWINGは内部クロックにだけ適用され、外部同期では外部ソースのタイミングに従います。

MIDI Implementation

Clockworkerが送受信するMIDIリアルタイムメッセージの実装情報です。

MIDI Clockとトランスポート

USB MIDIとTRS MIDIは同じリアルタイムメッセージを使います。受信時は対応するSOURCEを選択し、送信時はCONFIGでUSB MIDI OUTまたはTRS MIDI OUTを有効にします。

メッセージHex動作
Timing ClockF824 PPQNのタイミング
StartFA先頭からの開始を待機
ContinueFB継続開始を待機
StopFCトランスポート停止

ClockworkerはNote、CC、Program Change、Pitch Bend、SysExを使用しません。

付録:他社製品との接続設定

代表的な他社製品との接続で確認した、本体側とClockworker側の設定をまとめています。

実機接続設定

各機種の本体設定と、対応するClockworkerのPORTS設定を組み合わせて使用します。

機種本体の設定ClockworkerのPORTS設定
KORG KPR-7748 Sync48 PPQN
Behringer POLY D24 PPQ24 PPQN
Behringer RD-624 PPQ12 PPQN
KORG minilogue XD8th Note2 PPQN

接続前の確認

  1. 受け側製品の最新マニュアルで、入力電圧上限と信号形式を確認します。
  2. 電源投入前に、TS/TRS結線、MIDI変換方式、IN/OUT方向を確認します。
  3. トランスポートを停止した状態から、表のPORTS設定を使い、中程度のテンポで試します。
  4. テンポが正確に2倍、半分、4分の1になる場合は、PPQNまたはクロックレートを再確認します。

マニュアル情報

Clockworker ユーザーマニュアル Rev. 1.0・Firmware v1.0.0・2026-07-16

このマニュアルには、対象ファームウェアで確認できた機能だけを記載しています。未確定の製品仕様は記載していません。